団塊の世代が後期高齢者の年代に到達する「2025年問題」と揶揄された年を通過している今、医療構造が大きく変わりつつある。
その中では、特に訪問看護師の人材の確保が喫緊の課題となっている。
その背景にあるのが、日本が抱える深刻な高齢化問題だ。
もし、多くの高齢者が病床で療養するとなれば、莫大な医療費がかかってしまう。
この医療費増加を抑えるため、国は「地域医療構想」を打ち出し、病床の機能分化を進めて容態に合った病床を提供する体制を作っている。
中では、患者の平均在院日数の規定も定められており、個人の判断で入院延長は不可能となった。
結果、急性期治療が済んだ後は、可能であれば在宅復帰を促される形となっている。
同時に国は入院できるベッドの数を減らす病床削減も推進しており、病院完結型から地域完結型へのシフトを図っている。
つまり、今まで病院で受けていた医療を、今後は自宅で提供する必要性が急速に高まっているのだ。
その中心となるのが在宅医療であり、まさに訪問看護師は、患者の自宅療養を支える大事なキーパーソンといえる。
しかし、訪問看護の需要が高まるスピードに対して、担える人材の育成と確保が追いついていないのが現状だ。
訪問看護師には、高い判断力や幅広い知識が求められるため、これらを備えた人材の育成にはある程度の時間がかかる。
訪問看護師の人材育成と確保を推し進める対策が見つかれば、今後、誰もが安心して健やかに暮らせる社会を実現できるだろう。